2013年6月30日日曜日

6月30日 創意工夫

緊急手術が続く今日この頃です.Acute Care Surgery,集中治療も日々邁進しております.


運航開始前の毎朝の点検.スキットの上で器用にしゃがみ込んで作業するのは誰ですか〜?


ホットライン入電時,複数傷病者の情報が入ればフライトドクターを1名追加して出動します.フライトドクター3名,フライトナース1名での出動,フライトドクター1名はストレッチャーに寝転んでの出動です.


傷病者数,緊急度,重症度をトリアージして,ピストン搬送することもあれば,救急車に医師同乗で搬送することもあります.現場で外傷初期診療が開始されており,余裕を持った対応が可能になります.もちろん,場合によってはフライトドクターの現場“置き去り”もあり.写真の事案は中嶋先生がこのまま最後まで現場に・・・2時間後,陸路で帰院しました.その頃センターでは他の救急医によって緊急血管造影,TAEが終了済み.複数傷病者事案であっても,全ての傷病者に最大限の救急医療を現場から提供すること,当センター病院前救急診療の当初からの取り組みです.


早期医療介入には現場直近に安全を確保した後に着陸することもあります.農道,あぜ道,河川敷などなど.着陸すれば現場まで医療スタッフはダッシュ!


珍しい海岸への着陸.砂が湿っているので,思ったほど砂塵は上がりません.


消防,警察,近隣住民の皆様のご協力に感謝申し上げます.基本はランデブーポイントに着陸しますが,事案によっては臨機応変,安全を前提に対応いたします.


じりじりと暑い,熱い夏がやってきています.ヘリから降り立つとフライトスーツの下は汗が・・・自分がケガをしないために夏でもフライトスーツ,長袖,安全靴を着用.現場に出る者の基本です.そろそろペットボトルを乗せて水分補給しなければ^^;;



今日で6月も終わりです.5月の出動データとあわせて,集計を近日中に行いたいと思います.4月〜6月で400件の出動件数を超えたようですが,もっともっと有効性を発揮したいと思います!







2013年6月28日金曜日

6月28日 雨降りのミッション

梅雨空に雨は付きもの.当たり前ですが,ドクターヘリにとっては厄介な天気です.


降雨でも救急事案が発生します.「ドクターヘリ要請!」ホットラインは容赦なく鳴りますが,雨でランデブーポイントまで飛行可能か否か判断が困難です.そんな時は・・・運航管理室とフライトドクターの一瞬の判断,「ヘリ,カー同時出動!!」ドクターヘリが天候不良で引き返した場合の補完としてドクターカーも出動です.運航の安全,医療介入の必要性を考えたミッション,当消防の覚知同時要請,ヘリ&カーの同時出動,結果として早期医療介入が実現すれば良し.病院前救急診療の真の目的を果たすためにはどうするか,日々のミッションでその答えが出ています.



どしゃ降りの中,無事にミッション完結.関係各方面の皆様,いつもありがとうございます.写真は雨に濡れるまえ○まドクターです.ま○やま君,風邪ひかないで下さいね〜










2013年6月26日水曜日

6月26日 速報です(本日放送予定)


本日(6月26日)16時47分~17時53分,関西情報ネット ten.(読売テレビ)という番組内の「ノゾキミ」というコーナーで,当センターフライトナースが取り上げられます.



どんな編集になっているか?楽しみに放送を待ちたいと思います^^ 皆様もお時間が許せば是非ご覧下さい.あっ,関西限定で御座いますm(_ _)m





2013年6月24日月曜日

6月24日 ONとOFF,合間の休息^^

一時の嵐がウソのように,少々落ち着いた日々です.世間が平穏であり,当センターが忙しくないことが一番です.

当センターの救急医達は変則2交代で勤務しています.日勤,24時間勤務,明け,日勤,24時間勤務,明け,休み,休み を基本的な1クールで働いています.この勤務中にヘリ番,カー番,ICU勤務,初療勤務などがランダムに割り振られます.働く時は働き,休む時は休む,寝られる時に少しでも寝ておく.これが救急医の基本です.ということで,OFFの状態のスタッフ達.皆さん,お疲れ様ですm(_ _)m ONとOFFがきっちりあるから頑張れるし,メリハリがあるから救命率も上がるんですねえ^^



何気に運航管理室に行ってみると,今月のドクターヘリ出動件数が100件を越えてました.救急医療システムとして認知され,有効活用されている証しですね.


本日の1枚は“初療室で検討”.指導医も研修医も入り交じって鑑別診断.老若男女様々な患者さんが来られ,現場からの救急不応需0件.症例の宝庫ですから勉強になります.



明日はからっと晴れて欲しいですねえ・・・







2013年6月23日日曜日

6月23日 湿度,高いです

本日もジメジメとした天候.湿度は高いです.こんな天候の時こそ熱中症やら何やら起こってしまうのです・・・


「突然倒れた」のキーワードでドクターヘリ覚知同時要請です.ランデブーポイントまではヘリで10分もかかりません.飛行中にじっと情報が入るのを待ちます・・・「現在,救急隊はCPR中」.本部からの無線です.脳低温療法に備えた冷却輸液,エアウエイスコープ,エコー,オートパルスなどなどを一瞬で準備します.ランデブー着陸,メディカルスタッフは消防の支援車に乗り込んで現場へ!

(写真と本文は関係ありません)

現場では救命士が除細動,特定行為によって心拍再開してくれてました.自発呼吸もあり.目撃もありそう.これなら社会復帰も期待できる,そう思った瞬間に「Vf!」.胸骨圧迫,除細動,抗不整脈投与・・・「心拍再開!!」 搬送中の心停止に備えてオートパルス装着,循環の安定化を確認し冷却輸液による低体温開始.

現場からヘリの待つランデブーポイントへ.目指すはTECCMC.陸送30分以上のところをひとっ飛び.飛行中にLTから気管挿管に入れ替え,センター着後に冠動脈評価,そして脳低温療法へ.考えられる医療を最短で提供しました.社会復帰して欲しい,スタッフ全員で治療にあたります.

消防本部が覚知同時でドクターヘリをこのように要請してくれることで,現場から蘇生後の脳保護,脳低温療法が開始出来ます.生命予後だけではなく,神経学的予後をも改善させるためには何が必要か?当地域では確実にそのシステムが構築されています.

この地域では当たり前にやっている救急医療,先日の事案を省みながら,あらためて多職種間連携の大切さを認識しました.


外は雨,雲が低く立ちこめています.あ〜,早く梅雨があけませんかねえ・・・






2013年6月21日金曜日

6月21日 但馬空港への視察

本日も梅雨空.雨が降っています.幸いにも視程は保たれており,ドクターヘリは変わらず活躍中です.


救命救急センター内も比較的落ち着いた様相ですが,重症熱傷の植皮術,デブリをICUの個室で施行です.様々な理由で移動が困難な場合は,これも選択肢の1つです.緊急度,重症度などから初療,ICU,手術室と術場を決めます.待てないものは待てませんから.でもこんな体制に協力してくれるスタッフに感謝,感謝ですm(_ _)m

(本文とは関係無い,回診終了後のベッドコントロール中)


災害時に但馬空港をSCUとして使えるか否か,本日は当院DMAT隊が但馬空港の視察におじゃましました.施設的には“OK”! あとは運用面の整備です.それから行政との調整・・・行って判ることが沢山ありました.災害は起こらないにこしたことはありませんが,備えあれば何とやら.救急医療,災害医療に想定外は通用しませんから.


日常行っていない,考えていないことは災害時には出来ない.センター長が福知山線列車脱線事故以降,ず〜っと言っている言葉です.TECCMCでは日常の救急医療だけではなく,様々なことを粛々と行っております.今日はそんな取り組みの1コマを取り上げました.






2013年6月19日水曜日

6月19日 梅雨の空

梅雨の空,雨模様です・・・台風も接近中で嫌な天候ですね.


安全運航・運行,平和な北近畿地方であることを望みつつ,日々の業務に邁進します.


今月が誕生日月の三浦先生,前山先生.ケーキとプレゼントをもらって,お祝いしてもらって^^ 良かったですねえ.

(写真の提供は米田フライトナース)


今月もなかなか手のかかるICU/HCUですが,スタッフ一同頑張って救命に取り組みます.










2013年6月17日月曜日

6月17日 安全運航祈念&歓迎会

本日はドクターヘリ,ドクターカーの安全運航・運行を祈念して,そして5月に入職した山本先生,6月に入職した菅先生を歓迎する宴を開きました.

昨年度ドクターヘリは1282件,ドクターカーは1300件の出動です.日本では多いといわれますが,海外では当たり前の数字です.救急医療システムの一環として,いかに有効に活用してもらえるか,そして質の高い救急医療を提供出来るか,あらためて皆で確認しました.そして安全に事故無く運航・運行することを祈念です.

救命OBの山邊@循環器科先生よりいただいたシャンパンで乾杯!


山本先生,菅先生の挨拶.二人ともすっかり馴染んでますよ〜 好きなだけTECCMCに居て下さいね^^


最後は参加者で記念撮影.多職種が入り乱れての宴は良いですね^^ 「顔の見える関係」はもはや当たり前,「一緒に飯を食べる仲」こそが但馬を支える力です.


はい,では皆さん明日も仕事なのでほどほどで帰りましょうね^^ それからセンター勤務で参加出来なかったスタッフの皆様,お疲れ&次回は是非!







2013年6月13日木曜日

6月13日 On The Job Training開始

朝の目覚めはドクターカーのホットライン.どんなに寝起きでも要請を受けてから2分以内には出動です.「トラックの横転事故.閉じ込め事案」 一気に目が覚める事案です.現場到着までに輸液準備,薬剤の確認・・・現場到着後は安全確認し消防の指揮下へ.


救助を待って現場からの外傷初期診療開始.救急車内に収容しFASTに初期輸液.外傷事案の搬送先はTECCMCのみ.早々に現場離脱し車内でのsecondary survey.ここでホットラインへ受入要請.当然応需.医療介入短縮時間は40分以上.ドクターカーも覚知同時要請だからこそ十分な威力を発揮です.


いよいよ新入職の先生達の病院前救急診療 On the job training (OJT) 開始です.OJTに入るには当センターで定める一定の基準をクリアしなければなりません.そしてOJT中も厳しくも優しく評価され続けます.trainingを受けるsecond doctorは200件以上の現場経験,1年近い指導を受けてfirst doctorへ登っていきます.期待しています,頑張って下さいね^^

原先生(6月5日 FIRST FLIGHT)

 藤崎先生(6月6日 FIRST FLIGHT)

 山本先生(6月13日 FIRST FLIGHT)

同時にドクターカーのOJTも開始です.皆様,新たなドクター達が現場でお世話になります.どうぞよろしくお願い申し上げます.








2013年6月12日水曜日

6月12日 小学生が見学に来てくれました!

このところ,北近畿地方は晴天続き.美しい景色が眼下に広がります.


今日はいつもランデブーポイントでお世話になっている小学校から,4年生が見学に来てくれました.いつもいつも授業中にドクターヘリがグラウンドに着陸してお世話になっています.みんなのお陰で沢山の患者さんが助かっています.思う存分,見ていって下さいね^^ ということで,まずはセンター長が20分程度の授業・・・お〜,めっちゃ質問きた!とセンター長は喜んでました.

そしてお待ちかねのドクターヘリへ.ヘリポートは暑いけど,皆興味津々.機長の説明を受けて,順番に機内へ.これがみんなが支えてくれてるドクターヘリですよ.将来,一緒に働けると良いね〜

素晴らしい授業ですね.これからもよろしくお願いします!






2013年6月9日日曜日

6月9日 緊急度・重症度

救急集中治療医は“緊急度”.“重症度”を的確に判断しなければなりません.その判断に応じて緊急手術,集中治療が行われます.

ここ数日,ICU内の緊急手術が続いています.PCPSやIABP,CHDFなどのサポート下の管理故,移動すらリスクが伴います.そこでICU内での手術.集中治療の一環でタイムラグ無く根治的治療を行う体制だからこそ救い上げられる命があります.

毎朝の回診でセンター内の治療方針を決定.

手術室のスタッフにも協力をしていただき,治療開始(画像は一部加工済み).

 直接介助は救命スタッフ.全身管理(麻酔),術野共にセンター内のスタッフで完結させます.術中から経食道エコーで心機能などをチェック.

ドクターヘリ,ドクターカーが注目されますが,それを支える基地病院の診療体制,質の向上・維持があってこそです.これからも日々精進です.


一仕事終えて,夜勤明け.ホッと一息・・・朝からバームクーヘンをほおばる前山先生と,それを激写する藤崎先生.さて,引き継ぎの時間ですよ〜










2013年6月4日火曜日

6月4日 中学生が来てくれました.

中学生のトライアルウイーク,TECCMCにも6名の“若者”がやってきました^^

まずは前山先生が心肺蘇生術の講習,その後はドクターカー,ドクターヘリの見学実習.将来の目標に救命救急センターでの仕事は入りましたか??皆,目が輝いてましたよ.自分の地元で,是非医療職に就いて下さい,待ってまーす!



但馬地域は良いお天気,美しい景色が見られる季節でもあります.これから暑くなりますが,皆様体調には十分ご留意下さいm(_ _)m







2013年6月3日月曜日

6月3日 よろしく,NEW FACEです^^

今月から県立塚口病院より菅先生がTECCMCに加わりました.期間限定のレンタル移籍ですが,救急集中治療医としての実績を遺憾なく発揮してくれるものと期待しています^^


菅先生の入職は手荒い歓迎でした.交通外傷,複数傷病者が閉じ込め,ショック!ドクターヘリで2人の救急医,ドクターカーで1人の救急医を現場投入です.


消防の指揮下で安全管理,現場からの医療介入,搬送トリアージ,ドクターヘリ&ドクターカーによるピストン搬送・・・TECCMCに同時搬入,緊急初療室開腹術により無事救命です.

菅先生は前山先生と共に早速の緊急麻酔,蘇生管理.いきなりでしたが,これがTECCMCです.今月からよろしくお願いします!