2014年7月29日火曜日

7月29日 ドクターヘリ症例検討会

本日は第5回目のドクターヘリ消防本部別症例検討会です.今回お邪魔したのは兵庫県にある丹波市消防本部.TECCMCからクルマで70分の本部,兵庫県の真ん中あたりに位置する消防本部です.TECCMCからはセンター長,ドクターヘリ担当事務職員,濱フライトナースの参加,消防も当務,明け含め多数の方にお集まりいただきました.

今回は事例報告を元に議論を行いました.いわゆるcase based studyの方式です.
・現場からランデブーポイントへの搬送中にCPAに陥った事案では,ドクターヘリが現場直近あるいは他のランデブーポイントに着陸して,救急車との接触を早めることは可能であったか?ランデブーポイントの設定では散水も考慮しなければならず,早期医療介入との天秤で悩ましいこともある.

・脊髄振盪,脳震盪の事案における観察,処置について.
・内因性疾患に対するヘリ要請の確認.もっと要請事案はあることが確認されました.また,外傷事案含め,搬送先病院選定の問題も浮き彫りになりました.
・多数傷病者事案では,一度ランデブーポイントに傷病者を集め,搬送方法,搬送先などを決めたい.
などなど,有益な議論ができました.

キーワード方式のもっと積極的な活用,現場判断によるBESTな医療の提供,そのために必要なら躊躇無く「ドクターヘリの活用」を再確認しております.

お集まりいただきました皆様,お世話になりました.今後ともよろしくお願いします.

日本海側の夏の風景.

青い海と海岸線.

鳥取平野と久松山.

但馬の雲の上と但馬空港.天空の空港??

ランデブーポイントの二人.

運航終了後の一人.ゼンマイ仕掛けらしい・・・

もうすぐ7月も終わりです.でもまだまだ暑い熱い夏は続きます.今年も皆,良い色に焼けながら頑張っております!



2014年7月27日日曜日

7月27日 今年も出店!サンスト夏の夜市

今年も豊岡市・サンスト夏の夜市(http://www.sunstork.com/yoichi/2014yoichi/chirasi.htm)へTECCMC,出店しました^^


新調したてのTECCMC Tシャツ装着で出撃です.もちろん,フライトスーツも持参.5年目の出店,様々なお店に混じって救命救急センターは“異色”でしょうね^^; でも救急医療,ドクターヘリ,ドクターカーなどを知ってもらうこと,その啓蒙効果は少しずつでもあるような気がします.


今年は・・・新企画の「プラ板作成」コーナー.お子様達に大人気でした!


恒例の「お絵かき」コーナー.上手に書けましたか?恒例と言えば「クイズ」コーナーも開催.今年は1回のみ.TECCMC Tシャツやドクヘリトートバッグが景品だったり,来年も見逃せませんね.


体験コーナーはこちらも恒例の「胸骨圧迫・あっぱくんをpushしてみよう」コーナー.救命ナースが歌うアンパンマンの歌に合わせて,リズム良くpush, push.沢山の人が助かりますね^^


こちらも新コーナーは福本フライトナースによる「ドクターヘリを風船で作ってみよう」コーナー.D-SAKU先生の「手袋トトロ」と共に行列ができていました.


こちらも恒例になりました「フライトスーツを着て写真を撮ってみよう」コーナー.人物画を撮らせたら右に出るもの無しの藤崎先生.将来,このスーツで仕事できると良いですね〜〜〜


そして,現場出動のため到着が少々遅れましたが「ドクターカー展示・見学」コーナー.乗って,見てドクターカーを体験.市民の皆様からの認知度もかなりアップしていることが分かりました.「ドクターカー見たらすぐ脇によけてるよ〜」こんな言葉も聞きつつ,皆様の税金での運行です.感謝,感謝m(_ _)m


お祭りみたいなものなので,名も無きゆるキャラが登場し林フライトナースに捕まったり,風船をはちまきにした救急医がポーズを決めていたり・・・豊岡の街は平和に夜が更けていきました.


ということで,打ち上げがてら今月入職の杉野先生の歓迎会!美味しい海の幸(さすが豊岡)に満足しながら,スタッフ達と親睦を深めてもらいました.引き続きよろしくです^^


TECCMCのコーナーにお集まりいただきました皆様,本当にありがとうございました.最後に繰り返し写していた毎年恒例のTECCMC MOVIE( http://youtu.be/_31xrPlUuvE )をご覧下さい.



2014年7月26日土曜日

7月26日 豊岡・日本一!

今日26日は豊岡市が日本一になりました.それは気温.本日の最高気温は39度!!人の体温より高いです.外に出るとアスファルトの照り返しで・・・まさに自衛の域を超えた酷暑です.ヘリポートで待機中のドクターヘリには日よけシートに機内冷房で対応します.ヘリポートから眺める豊岡市街は良い光景なのですが,歩くだけでフライトスーツの下は汗,汗,汗.


こんな気候なるとドクターヘリ,ドクターカーも大忙し,初療も連日お祭り騒ぎの様相です.25日,26日の2日でドクターヘリは17件,ドクターカーは10件の出動でした.覚知同時要請の重症外傷,ランデブーポイントから支援車での現場投入&ダッシュ.冷汗著明の急性心筋梗塞へ先着,徐脈・循環不全への救急隊との同着,ドクタードロップ&重複連続対応などなどありとあらゆるミッションに空と陸から対応しています.様々な効果を発揮できたのも,指令段階での同時要請の成せることです.消防と基地病院の信頼関係の賜でもあります.


現場までダッシュ!本日フライト3日目の間先生は20件を超える現場出動を経験しました.経験に勝るもの無し.良い指導者の下,もっともっと上を目指して下さい.


ドクターカーでは藤原先生がOJT.こちらも重篤な内因性疾患のミッションをいくつも経験しました.診療面以外の無線の使い方,ドクターヘリとの重複時対応の仕方など,病院前救急診療特有の事も学びましたか??


ドクターヘリ,ドクターカー,救急車を100%迎えるのも救急医の任務,責務です.この4月に入職した後期研修医・安田先生も救急初療対応,集中治療など研鑽中.初期研修医の先生にも十分指導出来るくらい成長しました・・・か^^?


熱い,暑い豊岡,但馬.いろんな日本一になりますね^^; 明日はもう少し涼しくなりますかねえ?


2014年7月24日木曜日

7月24日 蒸し暑いです

蒸し暑い日が続きます.皆様,体調管理にはどうぞお気をつけ下さい.

どんなに暑くても,どんなに寒くてもTECCMCの日常は変わらずです.病院前救急診療(ドクターヘリ,ドクターカー)は相変わらずの稼働状況です.複数傷病者事案では間先生が初のストレッチャー乗車出動.フライトドクター増員対応はもはや当たり前のミッションになりました.他にも機内での輪状甲状靱帯切開,現場直近着陸での外傷対応などなど変わらぬ毎日です.某かの効果が認められるのも,覚知同時要請だからこそでしょうか.


ICU/HCU内では初期研修医の先生に指導するD-SAKU先生に山本先生.いろいろ出来ますね.頑張って下さい.プレホスピタル,初療,ICU/HCU,教育など日々異なる業務をこなしています.スタッフも鍛えられますね^^


診療だけではなくたまにはwet laboも.はい,腰に手を当てて腸管切除.新しいデバイスにも慣れておきましょう〜!


TECCMCには5名の医療クラークさんがいます.データ処理・入力,カルテ整理,コスト入力などなど,救急医のサポートをしっかり行ってくれます.皆で「感謝,感謝!」.で,時々医局に和みも与えてくれます.バルーンアートに似顔絵.さて,誰でしょうか??上手い物ですね^^


今月27日は恒例の豊岡・夏の夜市に出撃します.ドクターカー展示をはじめ,ちょっとした催しを企画しています.是非,遊びにおいで下さいm(_ _)m



2014年7月20日日曜日

7月20日 そう言えば・・・

そう言えば世間は3連休の真っ直中のようです.だから当センターは大忙しなのでしょう.重症外傷に緊急手術に多数の軽症WALK IN・・・いつもと変わりません.

反響のない企画「今日のD-SAKU先生」に代わり,「今日の救急医達」.24時間勤務明けでD-SAKU先生にそそのかされ,筋トレする佐々木先生.背面腕立てからの着座.いわゆる尻もち.明けfreeなので早々に帰れば良かったのにねえ,このあと緊急手術で呼び出しを食らうとはこの時予想もせず.


本日もドクターヘリ,ドクターカーを有効にご活用いただきました.どんなに忙しくても救命効果が発揮されれば全員機嫌良し!

これにて閉店・・・と言いたいところですが,TECCMCに不応需と休み無し.取り敢えず,お疲れ様でした.





2014年7月19日土曜日

7月19日 OJT開始その2

2014年度ドクターヘリOJTその2は間タカッシー先生.昨日の藤原先生と同期入職で,いよいよ本日から「見習いフライトドクター」です.

朝の点検,清水フライトナースに教えてもらいながらのチェックです.今日は暑くなりそうなので,水分補給もしっかりと!


そんなデビュー日を世間は少々手荒く歓迎の8件出動.
☆脳血管障害疑いの低血糖発作⇒ブドウ糖投与により劇的に改善.低血糖の遷延は不幸な転帰につながります.
☆症熱中症⇒早期からの冷却輸液,体温調整により事なきを得ました.
☆重複対応,4連続出動
・交通外傷⇒現場直近着陸からの1kmダッシュ(もどき).重症外傷の救命!
・くも膜下出血⇒陸送なら1時間.ヘリでの鎮静,鎮痛が再破裂を防止です.
・痙攣⇒前事案と同じランデブーポイントに救急車を移動,医療介入,薬剤投与しつつTECCMCへ向けて出発,途中ヘリでのピストンピックアップです.
・交通外傷⇒ホットローディングで離陸.通常のミッション形式でTECCMCへ.
☆外因による出血⇒現場直近着陸により対応です.
☆高所からの墜落⇒支援者で現場へ.救急車内での外傷初期診療!
様々なミッション形式を経験しつつ,病院前救急診療の有用性を実感してくれたと思います.また消防との協力体制,信頼関係の大切さを再認識です.



ミッションが終われば記録が待っています.フライトドクターが速やかに記録を終えなければ,次のフライトナースが記載することが出来ません.間先生,記録の引き継ぎ毎に片膝つく必要はありませんよ〜 本日から500件以上におよぶOJTの出動をこなして,早く一人前になってくださいね^^


そんな業務の中,ランデブーポイントで見つけた大変有り難い看板.地元企業の皆様のご協力に心から感謝申し上げます.


ドクターヘリが忙しく出動すれば自ずと初療も多忙になります.本日は常に3〜4列の同時並行救急車対応.緊急手術も永嶋先生,岡先生がサクッとこなします.緊急手術は時間との勝負,戦略が大切です.


昨日からのついで企画「今日のマツイD-SAKU先生」.フライトスーツの上にスクラブを着させて彼の右に出るもの無し.本日も失礼しました.










2014年7月18日金曜日

7月18日 OJT開始その1

2014年度ドクターヘリOJTその1が本日開始されました.その人は藤原大悟先生.TECCMC入職1年4ヶ月目.初療,ICUなどのセンター内対応を学び,本日から「見習いフライトドクター」です.

今日に備え,前々から搭載資機材,マニュアルなどをチェックします.本日は早朝からの機内チェック.ファーストドクターのセンター長がヘリポートに着いたときには機内清掃まで終わっていました.


朝の機内点検後は朝礼.明日デビューを控える間先生も真剣にメモメモ.その後は無線の講習.


そんな中,早速のヘリ要請.颯爽とヘリに乗り込みベルト着用,ヘッドセット装着,機長がランデブーポイントを確認し航空無線で但馬空港へ離陸の旨を連絡,要請から4分でドクターヘリは離陸します.緊張の中の初ミッション.概要を医療無線でセンター長がCSへ問い合わせます.「ドクターヘリ豊岡1から兵庫豊岡.患者概要,コールサインをお願いします.どうぞ」 間髪入れずに返答が帰って来ます.藤原先生は緊張の面持ちでヘッドセットからの声を聞き,メモの用意・・・「救急隊現着後,軽症キャンセル!」 藤原先生の初ミッションは20秒の上空旋回で終了!はい,複雑な表情の苦笑い.でもその後は当ドクターヘリでは珍しい施設間搬送.他院から当センターへの転医です.ランデブーポイントで救急車到着までは緊張,その後はいつも通り淡々と.そして複数傷病者事案での現場直近着陸,ヘリ先着と当ドクターヘリならではのミッションも経験.



現場,施設間搬送,離陸後キャンセル,ドクターカーとのコラボなど1日で5件のミッションを経験しました.これからファーストドクターへ向けて500件近いOJTをこなしてもらいます.一つ一つステップアップして下さいね.これからが厳しいですよ〜〜〜^^


明日,フライトデビュー予定の同期・間先生は永嶋先生指導のもとにIVR.病院前救急診療,初療,手術,IVR,内視鏡,集中治療,麻酔,follow外来などなどいろんな研修,経験が出来てますね.


若手の紹介だけでは面白くないので,タイトル「今日のマツイD-SAKU先生」.机の上であぐらをかかせて彼の右に出るもの無し.失礼しました・・・




2014年7月15日火曜日

7月15日 ドクターヘリ症例検討会

本日は第4回目のドクターヘリ消防本部別症例検討会です.今回お邪魔したのは京都府にある京丹後市消防本部.TECCMCからクルマで50分の本部です.但馬でいえば南但消防本部,美方広域消防本部と距離は変わりません.TECCMCからはセンター長,岡先生,ドクターヘリ担当事務職員,フライトナース4名の参加,消防も当務,明け含め多数の方にお集まりいただきました.

検討会では通常通りに,
・ドクターヘリ要請件数
・特に死亡,重症におけるドクターヘリ未要請事案件数
・未要請事案の詳細
・未要請の理由
・その妥当性,予後
などをまず討論し,結果的にはアンダートリアージ事案が発生していること,予後を含めた詳細な検討,検証が今後も必要であること,何がネックになっているかなど消防本部別だからこそ協議できる内容が多々ありました


本署,分署からの事例報告は,
・現場救助支援か,ランデブーポイントでのヘリ支援か,どちらを優先?

・搬送優先か,現場で少々待ってもフライトドクターの現場投入を待つか?
・救急隊のみのヘリ支援の事案では,ランデブーポイントの設定はどうするか?
・多数傷病者事案での消防内,ヘリスタッフなどの連携,情報共有はどうすれば良いか?
・搬送先の選定は?
などなど,有益な質問をいただき回答いたしました.

また,京都府下の「傷病者の搬送および受入に関する実施基準(webからダウンロード可能です.一般公開されています)」を再確認,搬送先の選定基準などの情報も共有しました.観察,評価の結果,傷病者にとってBESTな医療を提供するシステムに「府外搬送」「ドクターヘリの活用」を再確認しております.


京丹後市本部は豊岡市に隣接する地域です.傷病者の予後改善,後遺症軽減を第一とした病院選定が求められます.今後も行政の枠を取っ払った良い協力関係を構築出来ればと思います.2時間以上にわたる熱心な検討会を開催していただき感謝申し上げます.今後ともよろしくお願い申し上げます.

センターは今日も通常通り,ドクターヘリは外因性事案に出動を繰り返しました.現場投入あり,ホットローディング有り,効率よく有効に活用されました.

走れ〜,マエヤマ君!

NOW AIR BORN!

初療まで約1分,direct trauma Cへ.

本日もお疲れ様でした.