2014年11月30日日曜日

11月30日 気がつけば!

気がつけば1週間もブログを更新していませんでした.確かに緊急手術,初療対応,病院前救急診療,ICU,学術活動などなどであっっっっっっという間に1週間が過ぎた感はあります^^; この1週間を思い出しつつ・・・

ということで,本日は11月の最終日.チラッと運航管理室のホワイトボードを見ると,今月のドクターヘリ出動件数は128件だそうです.運航時間が一番短いこの時期,関係機関からは有効にご活用いただきました.今月もお世話になりました.

秋晴れの但馬地域.近隣の但馬空港に旅客機が着陸.ドクターヘリの機内からも確認です.そして,冬期に備えてスノーシューが付きました.積雪時に機体が沈まないためにも必要な装備です.でもスキー場以外では降雪も積雪も要りませんね.


昨日29日は当メディカルコントロール協議会がTECCMCにてPSLSコースを開催しました.第10回目になります.救急隊の現場活動プロトコールにPSLSの考え方を盛り込んでおり,ヘリ・カーの要請にも絡んでくる大切な教育コースです.現場の救急隊はもちろん,指令課の職員にも受講していただきました.そして,このコースのMDはTECCMCの卒業生で現在,某national centerで脳神経内科医として勤務する井手先生!救急と脳卒中の専門家によるコースの提供です.井手先生,ありがとうね.


ドクターヘリでは医師の現場投入,機内治療はすっかり定着,当たり前に行われ,早期医療介入と現場滞在時間の短縮が常に図られます.


3重複時はドクタードロップにホットローディング,連続出動.重症外傷にも救命効果を発揮です.6件要請中,2件でドクタードロップされた藤崎先生.良い仕事しましたね〜


秋晴れの青空に映えるJA818Hドクターヘリ.今週もそして今月もドクターカー共々頑張りました.






2014年11月23日日曜日

11月23日 連携

世間はどうやら3連休のようです.本日はその中日.ドクターヘリ,ドクターカーは休むこと無く出動を繰り返します.初療搬入も・・・天気の良い連休はこんなものです^^;


「高所からの転落」朝一番でのドクターヘリ覚知同時要請です.しかし朝霧で離陸不可.こんな時はドクターカーが出動!ドクターカーは現場状況と天候を確認しつつ現場に向かいます.どうやら霧はすぐにはれそう.予想通りドクターカー出動数分後にドクターヘリが離陸しますが,現地の視界が確認出来ないとのこと.そんな状況であればドクターヘリが確実に患者接触可能になるまでドクターカーも現場に向かいます.ヘリでもカーでも早く患者接触することが目的です.運航管理室,ドクターヘリ・カー,消防指令室と情報を共有しながらミッション遂行,現地の天候状況からドクターヘリが患者接触可能となります.とその時,同一管内で「意識障害」事案が発生,ヘリ要請がかかります.しかし,ヘリは別事案対応中なことは消防も把握しています.そこでまずはドクターカーを重複事案に向かわせることにします.カー走行中の場所から患者接触まで十数分,その間にヘリは患者接触し現場離陸することは予測されます.そう,カーでまずは患者接触,医療介入開始,ヘリは別事案の患者をTECCMCへホットローディングで搬送しカー事案の患者をピックアップに向かうプランです.さて,タイミング良く時間のロスなくミッション遂行出来るでしょうか?


・・・カー対応患者を乗せた救急車がランデブーポイントに到着と同時にドクターヘリが着陸.速やかな引き継ぎから離陸.陸送より20分以上もTECCMC搬入を短縮し,早期診断,後遺症軽減につなげられました.

日常的な連携の賜です.そんな1例を載せてみました.

夜間の緊急手術を終え,初療に降りると・・・大賑わいの初療対応を終え,真夜中に束の間の仮眠.あと数時間で次の勤務者に交代ですよ〜〜〜,お疲れ^^




2014年11月21日金曜日

11月21日 ミッション

急性薬物中毒,レベル300の事案にドクターヘリが対応中,重複要請が運航管理室に入ります.「交通外傷,傷病者3名,全員意識なし」 3名以上の複数傷病者事案ではセンター長に連絡が入り,ミッションの方法が指示されます.現事案からTECCMC経由で事故事案に向かうと約25分,直接向かうと約10分.対応中の事案の傷病者は初期治療さえ行えば搬送事案の短縮は必要なさそうです.「菊川先生をドロップ,同乗陸送,前山先生はヘリで事故事案へ.その後,ヘリはTECCMCへ戻りセンター長と岡先生をピックアップし再度事故事案へ出動!」

事故現場直近にドクターヘリは着陸,前山先生,福本看護師を降ろしすぐに離陸します.医療スタッフは患者トリアージ.1名は直近に救急隊が搬送,他2名は赤!2名に外傷初期診療を開始,搬送順位を決定,出血性ショックの状態であり根治的治療を考えると搬送先はTECCMCのみです.


TECCMCではセンター長,岡先生がピックアップされ,事故現場直近に再度ドクターヘリは着陸です.そこで切迫した状況の患者を前山先生からセンター長,岡先生が引き継ぎTECCMCへヘリ搬送です.ヘリ機内での緊急手術を行いつつセンターへ・・・


さらに前山先生はもう1名の治療を行いつつTECMC方面へ向かい陸送開始.前患者をTECCMCへホットローディングで降ろしたドクターヘリが再び途中でピックアップ,TECCMCへ搬送です.

搬入後はdouble ERT+ERL+VA-ECMO.並列でshock modeでの対応を行います.全勤務者,全24時間勤務明けのスタッフで対応します.もちろんこの間もドクターヘリ,ドクターカーは出動して行きます.


日没,ドクターヘリの要請時間終了.その後はドクターカーが活用されます.救急隊現着後,くも膜下出血が疑われた傷病者には鎮静,鎮痛が行われ再破裂を防ぎます.OJT中の藤原先生も大活躍.夜間の出動が多いので反射板のついた服装が安全です.その後もACS,CPAと夜は更けていきます.CT室も初療の一貫.CT台の上での緊急気道確保,麻酔導入も慣れたもの.スタッフ,施設の体制さえ整備すれば安全な医療を提供出来る場所も確保されます.


今日は秋の日のほんの一瞬のミッションをとらえてみました.

忙しい毎日ですが,ICUのスタッフデスクには・・・癒しの空間も必要ですね^^




2014年11月20日木曜日

11月20日 日常

毎朝のように霧に包まれるヘリポート.気温の上昇とともに早く消えて欲しいと日々思います.

交通外傷に事案では傷病者の状況などから現場直近に着陸することがあります.もちろん安全が第一,各関係機関のご協力をいただきながらの着陸です.警察の道路遮断があれば道路への着陸も可能になります.


現場近くに空き地があれば着陸,ダッシュで医療スタッフは現場へ向かいます.


運航スタッフはもちろん,医療スタッフも後部キャビンから現場の状況などを把握し,最良のドクターヘリミッションを考えます.覚知同時要請,早期医療介入を目指し,実現させているからこそのミッションです.


ICU/HCUでの緊急処置,検査,緊急手術の麻酔など,院内業務も多彩です.病院前から根治的治療,集中治療まで一貫して学べる良き環境です.


はい,本日もなかなかの1日でございました.皆様お疲れ様でした.





2014年11月18日火曜日

11月18日 ドクターヘリ・カー消防本部別症例検討会

本日は南但消防本部に「ドクターヘリ・カー消防本部別症例検討会」でお邪魔しました。今年度2回目です。今回は上半期の事案を検証、検討です。

消防統計をもとに、ヘリ・カーのアンダートリアージの有無を検証。結果、アンダートリアージ「0」。代わりに離陸後あるいは出動後キャンセル率は前年度に比し上昇しています。これはアンダートリアージをなくすためには必要な事であり、容認、大歓迎です。

他4症例をもとに、ポイントを絞った検討が行われました。
・低血糖事案
→処置拡大後のヘリ・カー対応、現場活動は?
・DNARが判明した事案
→現場対応に苦慮することもあり、判断、考え方の整理
・ショックに対する輸液
→処置拡大を見据えた疑問点の整理
・転医搬送時の問題
→ヘリ、カーを要請したい事案もあり、その判断の整理
これら検討結果をふまえ、より良い事業を展開したいと思います。


但馬地方でも紅葉が少しずつ始まっています。竹田城跡の周りも木々が赤みを帯び始めています。いつも四季折々を感じる但馬、北近畿の空です。


そんな秋の日の一日。OJTを開始した門馬先生も支援車で現場へ!外は寒くなってきましたが、熱いミッションが続きます。




2014年11月17日月曜日

11月17日 こんなことやってます

秋は災害訓練の季節でもあります。TECCMCも消防はじめ関係機関との訓練を行っています。JR豊岡駅列車事故対応は2005年福知山線列車脱線事故を教訓とした訓練です。JR、消防、警察、そしてTECCMCと多機関で行います。


DMAT隊員・前山先生、初期研修医、今後病院前救急診療に関わるかもしれない看護師と医療班を組んでの出動を行っています。訓練もまた経験ですから。


但馬空港の訓練にも消防と一緒に参加です。飛行機の事故想定。雨の中の出動。今後はSCUの想定なども含めた訓練を考えたいと思います。



但馬地域ではTECCMCのドクターヘリ、ドクターカーチームが先着し、その後にDMAT、医療班ともにTECCMCから出て行きます。現場対応、傷病者受け入れと日頃からの対応、訓練は重要です。

今日はこんな毎年の訓練参加の紹介でした。



2014年11月16日日曜日

11月16日 王子来たる!

第21回日本航空医療学会の翌日の今日,前橋赤十字病院高度救命救急センターの王子・町田先生がTECCMCに来られました!!大阪の学会を終え,そのまま豊岡へ.豊岡の救命士と親睦を深められ,本日来院です.

TECCMCの冬期ブルゾンを着ていただいて来院の証拠写真.


ぐんまちゃんのお土産や,貴重なTシャツをいただきました.ありがとうございます.お礼(にならないと思いますが・・・)にフライト担当のふじ○きナースとの2 shot.


初療を手伝ってもらったり,医局員と交流していただいたりと,遠路お越しいただき感謝しております.緊急手術と重なり,十分なおもてなしも出来ず申し訳ありませんでした.でもしっかりとその熱さはいただき,刺激を受けました.ありがとうございました.

来年の日本航空医療学会は前橋赤十字病院が会長を務められます.今度はTECCMCのスタッフがお邪魔いたしますので,よろしくお願い申し上げます.このような交流を大切に,また感謝したいと思います.





2014年11月15日土曜日

11月15日 第21回日本航空医療学会

本日15日は「第21回日本航空医療学会学術集会」が大阪で開催されました.


TECCMCからは12名が座長,発表で参加しました.
センター長
 委員会,評議員会
 シンポジウム座長
 シンポジウム発表:地域に根差したドクターヘリ運用の方策
岡先生
 シンポジウム発表:Chain of Trauma Survivalの先頭に立つドクターヘリ
前山先生
 パネルディスカッション発表:ドクターヘリから始めるintensive careの有効性
中嶋先生
 一般演題:ドクターヘリの補完にドクターカーは必要か
菊川先生
 一般演題:スキー場事案の特徴とドクターヘリの有効性
間先生
 一般演題:ドクターヘリが現場直近着陸を判断する基準は?
藤原先生
 一般演題:院外心肺停止患者におけるドクターヘリの有効性
濱看護師
 評議員会
 フライトナースワークショップ座長
藤巻看護師
 フライトナースワークショップ発表:職種が求めるフライトナースの役割を踏まえた教育の必要性
福本看護師
 一般演題:現場滞在時間短縮につながるフライトナースの資質に関する考察
米田看護師
 ポスター:ローター回転中のヘリポートでの患者引き継ぎ時の役割の認識
清水看護師
 動画ポスター:公立豊岡病院ドクターヘリの取り組みと実際

全ての発表は出動データに基づき,解析を行って結果を出しています.時間を意識した運航,活動,他職種連携があってはじめて有効性が発揮されることを証明しました.12名という人数で1つの学会に参加したのは初めてですが,やってきたこと,その成果をきちんとまとめられたことは施設および地域の財産です.忙しい留守を守ってくれたスタッフにも感謝です.

学会終了時に参加した全員(中嶋先生不在,代わりに2期生・卒業生の長嶺先生を交えて)でお疲れ様の記念撮影.良い発表を終えて,笑顔.


はい,他の記録も.座長の大役を果たした濱看護師のアップ.少々お疲れでしたが^^;


11演題の予演を全て行うだけでも大変ですが,そんな時に限って初療,ICUが大賑わい.緊急手術も重なったりで,救命医局は連日合宿状態でした.医局員の今年の学術活動はこれで一段落.皆さん,お疲れでした!




2014年11月14日金曜日

11月14日 取材

12日,13日とちょっと珍しいところからの取材を受けました.依頼を受けたとき医局員達は「誰が“袋とじ”??」などとざわついておりましたが・・・掲載が決まりましたらあらためてご報告させていただきます.

そんな取材中,取材の方々が「あれ,さっきの出動で今年度1000件なんですね?」 スタッフの誰も気付かず(というか気にとめておりませんでした).安全に地域のために運航させていただいております.ご協力,ご理解をいただいております皆様にあらためて感謝です.継続そして経験は力,実感する毎日です.


ドクターヘリ,ドクターカーが忙しいということは・・・ここ数ヶ月センターのベッドコントロール,なかなか大変な状況ですが満床で不応需が出ないよう病院,地域で何とか頑張りましょう〜〜〜!



2014年11月13日木曜日

11月13日 Double Crash Laparotomy

一気に冷え込んだ但馬地方です.地域によってはみぞれ交じりの天気.寒さは12月下旬並みだそうです・・・

朝,ヘリポートでドクターヘリの機内点検.遠くから聞き慣れたサイレンが向かってきます.ドクターカーが他事案終了からの別事案出動で病院ヘリポート下の公道を駆けぬけていきます.その直後,ドクターヘリのホットライン入電!ドクターヘリ,ドクターカー,さてどちらが早期に医療介入可能でしょうか?今や当たり前となった空と陸からの同時出動です.


午前中だけで5件出動.どこに行っても「寒っ・・・」.みぞれの中,大きくて何処にも雨宿り出来ない藤原先生と,なぜだか何処でも雨宿り出来るはやしナースの対照的な姿がありました.

週末の学会に向け,該当者は午後から最終準備.そんな中,初療責任者の安田先生から招集コール!「ドクターカー事案.交通外傷,ショック2名,FAST positiveと骨盤骨折疑い」数分で初療室は並列で同時手術可能な体制を整え,院内にshock modeを発令します.患者搬入,やはりショック!すでに外傷初期診療は現場から番匠谷先生が行っています.並列同時のCrash Laparotomy,緊急輸血,damage control resuscitation・・・同時に救命,ICUへ.病院前からの外傷診療,本日も効果絶大です.


そして予定より数時間遅れた最終の学会予演会.スライドの最終チェックも終了.臨床も学術活動も全力で行うTECCMCのメンバー達です.





2014年11月11日火曜日

11月11日 今日はポッキーの日,OJT開始!!

今日は何の日??「1111」ポッキーの日だそうです^^ そんな緩やかな日にドクターヘリOJT開始したのは門馬先生.関係者の皆様,よろしくお願い申し上げます.

事前の学習は万全,朝の点検もフライトナースに指導してもらいながら丁寧に行います.この日は朝から霧.でもこんな日は9時ごろからっと晴れるはずです.いつでも出動出来るように準備しますが,日常業務も疎かにはしません.ICUでの集中治療.


今日は比較的穏やかな時間が流れます.と突然のホットライン.門馬先生の初ミッションです.機内に乗り込み,ファーストドクターのセンター長が今日は無線を担当します.消防無線を含め,やり取りの内容など一つ一つが勉強です.


初ミッションは小児外傷事案.救急車内でABC check,速やかに機内収容,機内FASTです.フライトナース席に座りFAST.初のヘリミッション,どうでしたか?この第一歩からあっという間に経験値は伸びていきます.


ファーストドクターを目指して日々精進して下さい!





2014年11月7日金曜日

11月7日 消防本部別症例検討会に府県別症例検証会

今週もあっという間に週末です.連日のヘリ,カー搬入からの救命救急センター入床,緊急手術に緊急処置.TECCMCのスタッフもフル稼動中です.

そんな中でもドクターヘリ・カーの症例検討会・検証会は粛々と行われます.

11月4日(火)は美方広域消防本部で消防本部別症例検討会(2巡目)を開催しました.2014年度上半期の事案から,ヘリ・カー要請に対するアンダートリアージの有無を検討しています.結果はアンダートリアージは無し.必要時キーワードに照らし合わせて要請し,現着した救急隊の観察,評価によりヘリ・カーの継続を判断するシステムが確立しています.また,いくつかの症例を発表していただき,共有すべき事項を確認しました.2時間強の検討会,大変有意義なものになりました.

11月7日(金)は福知山市民病院を会場に,府県別ドクターヘリ症例検証会を開催しました.丹波市消防本部が検討会で使用している検証表をベースに,本検証会用のシートを作成し検証を行っています.今回は京都府下事案の検証で,京丹後市消防本部,綾部市消防本部,宮津与謝消防本部に発表していただき,計9事案を検証しました.搬送先を含めた医療システムおよび救急隊現場活動,指令員判断などを基本事項に検証です.救急隊現場観察の重要性,重複事案対応,ピストン搬送,特殊事案などなど.有意義な検証会となりました.

ご多忙の中,参加されました皆様 大変お疲れ様でした.今後ともよろしくお願い申し上げます.

気がつけば,今週は写真がありませんでした・・・


2014年11月3日月曜日

11月3日 現場直近着陸からの・・・

「バイクと乗用車の衝突事故.バイク運転手の意識悪い」 覚知同時要請でドクターヘリは飛びます.救急隊現着直後にドクターヘリも上空に.患者の状態,現場の状況から直近の空き地に着陸し,メディカルスタッフはダッシュで現場へ.現場からの外傷初期診療,適切な外傷診療開始時間の短縮は1時間以上!ストレッチャーでヘリまで運び機内収容,TECCMCへ.


離陸直後に同一管内での重複要請です.消防本部の判断に従い,まずは先の患者をTECCMCへ搬送後に同重複事案に対応することにします.TECCMCではホットローディングでの患者引き継ぎ.慣れたものです.ドクターヘリは一直線に次の事案に向かいます.ランデブーポイントへ着陸,支援車でメディカルスタッフは現場へ.現場はなかなか壮絶な状況,まずは鎮静,鎮痛を行い救助時の苦痛を和らげます.そして現場での下肢手術.救助後にドクターヘリでTECCMCへ.そしてそのまま初療手術室・・・命も機能も最大限に救いました.

「釣り人が急に動けなくなった」 覚知同時要請で出動です.現場は上空から確認可能な堤防上.救急車は陸に停め,救急隊は徒歩で現場に向かっています.それを上空で視認,その後に救急隊からの無線情報.「CPSS 3項目陽性,発症は20分前!」 搬送時間の短縮が後遺症軽減に直結する事案です.ランデブーポイントに着陸して救急車を待っている時間が勿体ないと判断し,現場直近の堤防上に着陸,現場滞在時間数分で機内収容しTECCMCに向け離陸です.そしてセンターではヘリポートからのdirect CT.発症から40分で診断確定です.陸路なら現場からTECCMCまで40分以上.効果絶大な事案です.


「軽乗用車とクレーン車の正面衝突」 覚知同時要請で離陸します.上空から事故現場を確認.事故車両が道を塞いでいます.救急車,支援車が渋滞で動けない可能性と閉じ込め事案を考慮し現場直近のあぜ道に着陸です.メディカルスタッフは田んぼと田んぼの間のあぜ道を抜け事故現場へ.救急隊,救助隊と共に車外救出.全脊柱固定中にFAST施行,サムスリング装着.そしてストレッチャーでヘリへ搬入です.医療介入短縮時間は40分以上,重症外傷事案でもあり効果絶大です.


その他も小児外傷事案,内因性事案など当たり前にドクターヘリの効果が発揮されています.最近現場活動の報告がなかったので,本日はここ2日ほどの一部の事案を振り返ってみました.


ドクターヘリが飛び,ドクターカーが走り,TECCMCががっちり受ける.当地域の救急診療スタイルです.



2014年11月1日土曜日

11月1日 今日から11月

今年も残すところ2ヶ月.日没も早くなりドクターヘリ要請終了時刻も16時30分を切りました.ドクターカーの運行時間が長くなり,走行距離も伸びる時期です.

朝の点検時は朝霧と小雨でドヨ〜〜〜ンとした空模様.飛行可能か否かの微妙な天気・・・気温が上がればスカッとするのですが.


雨も上がり,気温も上がれば青空も顔を出します.11月はこんな天気が続きます.


センター内は天気に関係無く・・・熱っ! ICU内ではdamage control surgery後のsecond look operation.状態の立ち上げにPMX-DHP+CHDFを施行しつつの手術です.


患者を動かせなければその場で必要な治療を最大限に行う.Acute Care Surgery Teamの本領発揮ですね.