2014年11月3日月曜日

11月3日 現場直近着陸からの・・・

「バイクと乗用車の衝突事故.バイク運転手の意識悪い」 覚知同時要請でドクターヘリは飛びます.救急隊現着直後にドクターヘリも上空に.患者の状態,現場の状況から直近の空き地に着陸し,メディカルスタッフはダッシュで現場へ.現場からの外傷初期診療,適切な外傷診療開始時間の短縮は1時間以上!ストレッチャーでヘリまで運び機内収容,TECCMCへ.


離陸直後に同一管内での重複要請です.消防本部の判断に従い,まずは先の患者をTECCMCへ搬送後に同重複事案に対応することにします.TECCMCではホットローディングでの患者引き継ぎ.慣れたものです.ドクターヘリは一直線に次の事案に向かいます.ランデブーポイントへ着陸,支援車でメディカルスタッフは現場へ.現場はなかなか壮絶な状況,まずは鎮静,鎮痛を行い救助時の苦痛を和らげます.そして現場での下肢手術.救助後にドクターヘリでTECCMCへ.そしてそのまま初療手術室・・・命も機能も最大限に救いました.

「釣り人が急に動けなくなった」 覚知同時要請で出動です.現場は上空から確認可能な堤防上.救急車は陸に停め,救急隊は徒歩で現場に向かっています.それを上空で視認,その後に救急隊からの無線情報.「CPSS 3項目陽性,発症は20分前!」 搬送時間の短縮が後遺症軽減に直結する事案です.ランデブーポイントに着陸して救急車を待っている時間が勿体ないと判断し,現場直近の堤防上に着陸,現場滞在時間数分で機内収容しTECCMCに向け離陸です.そしてセンターではヘリポートからのdirect CT.発症から40分で診断確定です.陸路なら現場からTECCMCまで40分以上.効果絶大な事案です.


「軽乗用車とクレーン車の正面衝突」 覚知同時要請で離陸します.上空から事故現場を確認.事故車両が道を塞いでいます.救急車,支援車が渋滞で動けない可能性と閉じ込め事案を考慮し現場直近のあぜ道に着陸です.メディカルスタッフは田んぼと田んぼの間のあぜ道を抜け事故現場へ.救急隊,救助隊と共に車外救出.全脊柱固定中にFAST施行,サムスリング装着.そしてストレッチャーでヘリへ搬入です.医療介入短縮時間は40分以上,重症外傷事案でもあり効果絶大です.


その他も小児外傷事案,内因性事案など当たり前にドクターヘリの効果が発揮されています.最近現場活動の報告がなかったので,本日はここ2日ほどの一部の事案を振り返ってみました.


ドクターヘリが飛び,ドクターカーが走り,TECCMCががっちり受ける.当地域の救急診療スタイルです.