2015年11月20日金曜日

11月20日 重症外傷の救命

重症外傷(予測生存率50%以下)の救命には迅速な手術・外科的介入は当然ですが,それだけでは不十分です.

墜落外傷,重症胸部外傷.ドクターカーで現場対応しTECCMC搬入です.大量血胸,高度肺挫傷,肺胞内出血,他部位も損傷した多発外傷です.B,Cの異常に対する気管挿管,人工呼吸管理,胸腔ドレナージ,緊急輸血・・・気管チューブから吹き出す血液で換気不十分と判断すると,VV-ECMO導入下での分離肺換気(DLV).現場対応から手術対応,集中治療までシームレスに迅速に対応出来てこその外傷センターであり,集中治療の重要性が再認識された症例でした.


ドクターカーだけではなく,ドクターヘリも変わらずの活躍です.


現場の情報から緊急度,重症度を判断し現場直近を運航スタッフと協議します.もちろん,後部キャビンからも現場,着陸可能な場所を探して情報の共有.雨上がりの湿った海岸・砂浜に着陸,医療スタッフはダッシュで現場へ.夏場は海水浴で賑わう浜辺も,秋は静かな安全に着陸可能な場所に変わります.