2017年1月9日月曜日

1月9日 救急医が病院前救急診療を行う意義

ドクターカー当番の濵上先生に要請が入ります.キーワードは「突然倒れた」.出動途中に消防から情報が入ります.「目撃ありCPA,PEA状態」「救急車とのドッキングポイントは〇〇」.救急車とドッキングした濵上先生は救急救命士と共に蘇生治療と迅速な心停止の原因検索を行います.「心嚢液貯留あり!」 濵上先生は迷わず心嚢穿刺から心嚢開窓術を行います.その情報はTECCMCのホットラインに伝えられます.詳細は不要,端的な情報だけでTECCMCではショックモードの立ち上げ,開胸手術の準備,VA-ECMOの準備が始まります.

センターへ到着,そのまま初療手術室へ.胸骨縦切開による緊急開胸+VA-ECMO導入・・・ 救急医が現場に出ることで,その場から救命治療が始まり救命救急センターへの病院前指示が可能になります.今までであれば救えなかった命が助かったり,その可能性が上がります.そしてその可能性を支えてくれているのは消防からの覚知同時要請に他なりません.今日はTECCMCと消防の活躍の1コマを紹介しました.

(ドクターヘリ搭乗中の濵上先生.本事案とは無関係です)